後頭神経痛とは
後頭神経痛とは第三の頭痛とも呼ばれており、日本人に多い緊張型頭痛・片頭痛ほどよく知られていません。
この名前のとおり神経痛の一種で、後頭部を走る二つの神経(大後頭神経と小後頭神経)に電気が走るような痛みの起こるものを指します。
神経痛といえば坐骨神経痛がよく知られていますが 、神経の通るところではこのように神経痛が起こりえます。
後頭神経痛の症状
頭の後ろから耳の後ろを通るようにして、側頭部へ走るビリビリッとした痛みを感じます。
左右いずれかのこともありますが、後頭部全体や目の奥まで痛みが走ることもあります。
間隔は数秒から数時間、一度痛み出すと数日から数週間継続し、頭皮に触れた瞬間や押した時に、違和感や激痛を感じることもありますし、触れなくても違和感がある場合もあります。
そのほか、くしゃみや首を動かした時に痛んだり、神経痛によくある雨が降る前に痛みが強くなるなどの傾向があります。
自然に痛みが出なくなっていくこともあるでしょうが、普段から肩こりや頭痛を持っているという自覚のある方は、からだのどこかの状態が悪くなったときに再発する可能性は充分にあります。
からだに出ている痛みや症状は、睡眠や入浴などのセルフケアでは解消されない疲労やストレスが蓄積された結果です。
辛さががまんできる程度でも、大きな不調に発展させないために早めに対処するのが良いでしょう。
偏頭痛、緊張型頭痛との違い
後頭神経痛の痛み方は脈拍と一致しないのが特徴で、多くの場合吐き気は起こりません。
緊張型頭痛も脈拍と一致せず、締め付けられるようなじわじわとして痛みがあります。
偏頭痛は脈拍と一致し、ドクドクと拍動して痛みます。
緊張型頭痛は温める、偏頭痛は冷やす。といったセルフケアが一般的です。
後頭神経痛の場合は温める方が効果的と言われていますが、どちらも試して効果のある方を試してみましょう。
後頭神経痛原因
姿勢の場合は、首をひねったり、急に動かしたりする事、これはくしゃみやせきも瞬間的に筋肉が緊張することになるので原因のひとつとなります。
寝るときの不良姿勢や、硬いものを枕にした後にも神経を圧迫される要素があります。
職業特有の姿勢によることも多く、長時間のPC作業では、モニターを複数使っている、モニターが正面に置けず常に横を向いている、モニターとデスク、イスの高さが身長に合っていない場合。
美容師、看護師、エステテティシャン、介護関係などのある程度の時間、人を腕で支えたり力を入れ続けることがある人も、起こりやすいと言えるでしょう。
病気や外傷も原因となることがあります。
出生から現在までのケガ、首や頭の手術、交通事故、頭を強くぶつけたことがあったり、むち打ちなども含まれます。
歯の病気やヘルペス、頚椎ヘルニア、緊張型頭痛、まわりの筋肉の炎症が引き金となることもあります。
このほかに、気圧の変化やストレスがあります。
どれも潜在的に肩こりや首こり、このまわりの筋肉の緊張が隠れている状態から発展することが多くあります。
脳腫瘍などの脳にかかわる病気が原因が疑われるときは、速やかに病院で検査を受けましょう。
後頭神経痛改善方法
病院ではシップ、鎮痛剤の服用で治らない場合には、後頭神経にブロック注射を数回かけて行われるのが一般的です。
程度のひどいものには神経根切除の手術が適用されることもあります。
当院ではどのような症状の方が見えても、症状の出ている部位だけにとらわれず体全体の不調を確認してから施術していきます。
後頭神経痛も同じように、首や肩、頭の周りだけに注目するといったことはありません。
症状の出ている部分のみの施術ではいったん楽になることはあっても、原因を取り除かない限りすぐ戻ってしまいます。
数回施術すると、痛みの強さや頻度、タイミングの変化が出てきます。
からだの一部だけが不調という状態はケガ以外にはなかなか起こりません。
主な訴えではないほかの症状(肩こりや便通など)も、タイミングの前後はありますが一緒に改善することがほとんどです。
症状の始まりは、過去の足のケガだったり、赤ちゃんの頃にぶつけた頭だったり、冷えた内臓だったり、ショックなできごとだったり、筋肉や筋肉の膜から起こることもあり、様々です。
それぞれの組織に適したテクニックを使い、施術者が体を治すきっかけを作り、お客さんの体が自分で治ろうとする力を引き出していきます。
こうすることによって、症状が戻りにくく自然と治っていくという状態にしていくことができます。