世の女性たちのみならず、生活習慣病対策としても男性からも注目されてきている「ダイエット」。しかし、色々な方法はあれども、「痩せにくい」という方は多いのではないでしょうか?何が悪いのか?それはもしかしたら「骨盤」のせいかも・・・。
当記事ではそんな「骨盤」と「ダイエット」の関連性を中心に詳しく解説していきます。
骨盤とダイエットの関係とは?
太っている原因の一つとして「骨盤の歪み」を挙げる専門家は多いです。
その理由はなんでしょうか?
骨盤は上半身を支えています。上半身には、小腸、大腸、肝臓、腎臓などの臓器が収納され、外部からの衝撃から守る役割をもっています。
骨盤が歪んでしまうと、上半身に収納されている臓器のバランスが崩れ、内臓全体が下に下がり、内臓が歪みます。内臓が歪むと「新陳代謝機能」が衰え、本来排出しなければならないはずの、「脂肪」や「老廃物」をため込んでしまうことになります。
その結果、太りやすく、痩せにくい身体が出来上がるというわけです。
骨盤を整えるとダイエットすることは可能?
色々なメディアで言われている「骨盤矯正=驚きのダイエット効果」。
これは実際には間違っています。骨盤を矯正したからといってすぐに体重が減ったり、脂肪がとれたりするというわけではありません。
先程も述べたように、骨盤の歪みは「新陳代謝機能の低下」を引き起こします。それは、内臓が歪むことによる、リンパ液の循環の悪化や、血流の悪化により老廃物が蓄積され、「肥満」という状態で体に表れてくるということを指します。
「新陳代謝機能の改善」が、痩せやすく太りにくい身体にしてくれます。
いくらダイエットの為にエクササイズや食事制限をしても、痩せにくく、太りやすいのでは全く意味がありません。効率的で効果的、且つ健康的にダイエットを行う為に必要な下地造りと捉えるべきです。
骨盤が原因の可能性が高い太り方とは?
ここまで骨盤、骨盤と言ってきましたが、肥満の原因が骨盤の歪みだけでないことは、皆さんもお分かりかと思います。
では骨盤が原因の太り方とはどのような太り方を指すのでしょうか?
①下腹がぽっこり出ている状態
②お尻の肉が垂れている、お尻の形が四角い
③内ももが太い、垂れている
④顔が大きい
⑤肌荒れを伴う肥満
主にこれらの症状が骨盤の歪みによる肥満の可能性を指しています。
①の下腹ぽっこりは、骨盤矯正とダイエットの関係性に最も大きな比重を占めている箇所です。
骨盤が歪み内臓が下に下がってくると、腸を守る為に脂肪がつきやすくなります。
その為、下腹がぽっこりと出てしまうのです。
②、③は骨盤の歪みの種類でも変わります。
②は骨盤が開いている場合に起こり得る太り方です。骨盤が開くことによってお尻がぺったりとした面が広くなってしまい、痩せていても太って見えてしまいます。
③は、O脚の人にありがちな太り方です。脚の外側に負担がかかるO脚は、自然に脚の外側に筋肉が付きます。しかし、筋肉というのは片側が硬くなると、もう片側は緩みます。それが内ももの脂肪となってしまいます。
④の顔が大きいというのは、骨盤の開きが原因です。骨盤と顔を支える「後頭骨」は繋がっており、骨盤が開く事で、顔の横幅も広がってしまいます。顔の横幅が広がることで、顔の余白部分にも脂肪がついてしまいます。
⑤の肌荒れを伴う肥満は、リンパ液の循環不良が原因です。本来人間が持つ循環器は骨盤を通って体外に排出されます。その骨盤が歪み、リンパ液の循環が妨げられると、敏感な肌(特に顔)にダメージを与えてしまいます。
具体的に解説!骨盤を整えて痩せる方法はこれ!
骨盤の歪みを整えてダイエットに繋げる方法は
①骨盤を正しい位置に矯正する
②骨盤付近の筋肉を鍛え、身体全体のバランスをとる事です。この二つが出来て初めて、ダイエットにチャレンジできるという事です。
①に関しては前述した理由から、その重要性が理解できると思います。
②の骨盤付近の筋肉を鍛えるのには、どんな影響があるのでしょうか?
骨盤付近の筋肉とは「体幹」、「腸腰筋」、「太もも」です。これらの筋肉が弱いと、例え骨盤矯正が出来たとしても、また同じように骨盤が歪む可能性が高くなってしまいます。
それは、体のバランスが関係しています。
特に「体幹」は、身体の左右のバランスをとるのはもちろんのこと、痩せる為に重要な、基礎新陳代謝機能の基礎になっている筋肉でもあります。
この「体幹」を中心とした筋肉強化を加えることで、常に太りやすく、痩せやすい体質になるという事です。
まずは骨盤の歪みチェックから始めよう
歪みがあるとわかったら何をすればいい?
まずは、自分の歪みの種類を知る必要があります。その歪みの種類を知る事で、ストレッチ、エクササイズの重要性を理解してください。重要性を理解するとしないとでは、効果に大きな違いが生まれます。
なぜこんな動きが骨盤の歪みを改善するんだろう?では、ストレッチの力のかけ方や、エクササイズの負荷のかけ方に、自分自身でリミットをかけてしまいます。それでは、ストレッチ、エクササイズの効果は発揮できません。その為にも自分の歪みを知り、その歪みを矯正するためのストレッチを学ぶ事がとても重要なのです。
これらを改善する為のエクササイズから紹介していきます。
家でできる骨盤を整える為のエクササイズ
まずは基本となる筋肉「体幹」です。この筋肉が弱いと、骨盤を修正してもすぐに元に戻ってしまいます。
エクササイズ①体幹トレーニング「プランク」
体幹トレーニングの代名詞「プランク」です。体幹といえばこのトレーニングという程有名なトレーニング方法ですね。
①腕立て伏せの姿勢から、肩の下に肘が来るようにします。
②頭からお尻までが一直線になるように姿勢をキープします。
③30秒~60秒を目安に3セット行います。
※ポイント:呼吸は自然な状態にしてください。
エクササイズ②太ももに筋力アップトレーニング
このトレーニングは、骨盤を支える太ももの基礎筋肉を鍛える事が目的です。
骨盤の歪みでは「左右のズレ」、「左右の高さの違い」にも効果的なストレッチ兼エクササイズです。
①仰向けの状態から片方の膝を曲げて、写真のように両手を添えます。
②先程の腸腰筋トレーニングと同じように、太ももは頭方向、手は足の方向へそれぞれ押し合います。
③5秒~10秒を目安に力を入れてください。
エクササイズ③座って出来る腸腰筋ホールドトレーニング
腸腰筋はその名の通り、小腸、大腸等を守る筋肉です。この筋肉を鍛える事で、腸を支えている骨盤の負担を和らげてくれます。
椅子に座って出来る「腸腰筋」強化トレーニングです。
①座った状態で股関節を90度以上曲げ、膝の上に手を置きます。
②その状態で膝の上の手に力をこめ、膝を押します。膝側も負けないように上方向に力を入れます。
③押し合いを3秒続けたら、力を抜いてリラックスします。
④左右6回ずつ2セット行います。
骨盤の歪みを治すにはストレッチも効果的
エクササイズは一通り説明していきました。次に骨盤の歪みに対して効果的なストレッチを紹介します。
①骨盤ほぐしストレッチ
このストレッチは「歪み」によって生じた骨盤周辺の筋肉と関節をほぐす為の体操です。
最初に行い、骨盤の可動域を広げるようなイメージで行いましょう。
①仰向けに寝て、両足の裏を合わせます。
②合わせた状態で膝を開き、カエルのようなポーズをとります。
※ポイント・・・床に背中と足をくっつけるイメージで。
③その状態で20秒から30秒程ストレッチを行います。
④次にカエルのポーズのままの足裏を離し、足を外側へ折り曲げ、W字のポーズをとります。
※ポイント・・・この時も先程と同様に、床から足が浮かないように意識しましょう。
※ポイント・・・太ももの前部分に痛みがある時には、肘を使って上体を少し起こしてあげましょう。楽にW字になれます。
②骨盤歩きストレッチ&エクササイズ
このエクササイズでは、骨盤を支える体幹(インナーマッスル)を鍛えると同時に、左右の高さのズレを修正する事が出来ます。自分の上半身の体重を骨盤にかけて、骨盤の位置を治していくのが目的です。
①背筋を伸ばして座ります。
②その姿勢を維持したまま足を延ばします。
③膝を曲げずに、骨盤(お尻)を使って前に進みます。
④腰をねじるようにして腕を振りながら進みましょう。
⑤30歩程進んだら、その姿勢のまま後ろ向きに後退します。
お腹の部分が熱くなってくれば成功です。
③骨盤枕ストレッチ
最近100円ショップでも販売され始めた「骨盤枕」をつかったストレッチです。
このストレッチの効果は「猫背」や「ぽっこりお腹」の矯正です。
背筋が伸び、下がってしまった内臓を持ち上げる効果があるのでダイエットの効果もあります。ただ、運動不足の人にとってはちょっときついストレッチです。
骨盤歩きである程度インナーマッスルを鍛えた後に行うのがベターです。
①骨盤枕をへその真裏に来るように背中側に置き、その上に仰向けに寝ます。
※お尻が少し浮く程度に座り、お尻に触れるギリギリの所に枕を置くとちょうど良いポジションになります。
②足を軽く開いて伸ばします。
③足の親指をくっつけて八の字にしましょう。
④腕を頭の上に伸ばし、手のひらを下に向け、小指同士を合わせます。
⑤この体勢のまま、お腹に力を入れてへこませ、5分間同じ状態をキープします。
骨盤の歪みを治した後も要注意!骨盤の歪む生活習慣はすっぱりやめよう
ストレッチやエクササイズを毎日継続しても、痩せない人も中にはいます。その方達は自分達の生活習慣を見直してみましょう。
起床時間や、姿勢なども含まれます。骨盤の歪みを引き起こすような生活習慣を改めることで、ダイエットで一番怖い「リバウンド」や、健康被害を食い止める事が出来ます。
他にもこんなストレッチもあります。
まとめ
ここまで、骨盤の歪みとダイエットについて色々説明してきました。
なにより重要なのは、「継続」することです。
目標の体重になったからと言って、すべてのストレッチやエクササイズを辞めてしまっては、せっかく元に戻った骨盤を歪ませてしまいます。
そうならない為にも、運動する(ストレッチやエクササイズ)習慣を身につけておきましょう。
全ては自分の健康や美しさの維持の為・・・。全ては自分次第なのです!