体の歪みは自分ではなかなか気が付かないものです。体が歪んでいる状態になれてしまうとそれが普通になってしまい、違和感が無くなってしまうからです。でも、自分で体の歪みをチェックできる方法はいろいろとあるんですよ。まずは、セルフチェックからはじめて、自分の体のことを知って見ませんか?
体の歪みはなぜ起こる?
体の歪みが起きる理由はいろいろとあるんです。足を組むなどの習慣が関係していることもありますが、それ以外にも意外と知られていない理由などもあるんですよ。まずは、体がなぜ歪んでしまうのかについて、見ていきましょう。
骨盤から来るからだの歪み
骨盤は体の中心部分にあり、上半身と下半身をつなぐ大切な役割を果たしています。骨盤が歪んでしまうと、上半身はバランスを取ろうとして背骨、肩なども歪んでしまいます。骨盤の歪み方にはいろいろとあります。骨盤が前側に傾いてしまうと、猫背の原因になりますし、後ろ側に傾いてしまうと腰痛の原因になります。
左右で差が出ることもあり、骨盤の右側と左側の高さに差ができると、足の長さも変わってしまいますし、上半身は歪んでしまった骨盤のバランスを取るために、上がっている骨盤側の方は下がり、背骨は湾曲してしまいます。
骨盤の上部分や下部分が緩んで広がってしまうと、見た目にもお尻が大きくなりますし、しっかりと体を支えることができません。
布巾をねじった時のように右と左の骨盤が逆方向にねじれてしまうこともあります。これらの原因には、産後十分に骨盤が戻らなかったり、普段脚を組むクセや、立つときに片方の足に体重を乗せるクセなども関係していると言われます。
内臓から来る歪み
体が歪んでしまうと、内臓にも負担がかかると言われています。本来あるべき場所に内蔵が収まれないために、内臓の不調にもつながります。
それとは逆に、内臓の不調から身体の歪みが生じることもあると言われています。内臓が凝ったり、縮みすぎたり、逆に伸びすぎたりすると、身体に歪みが出ることもあるようです。
例えば、胃がいっつも疲れていたら、胃の近くにある筋肉が凝ってしまいます。その状態が長く続くことで、背中側ほしっぱってしまい縮んでいまいます。それにより、背骨が胃の方向へ引っ張られてしまうのです。
何年も、胃をかばう恰好を続けていると、背骨を左側へ傾けてしまうことになります。胃だけじゃなく、それぞれの内臓から来る負担によって、体が傾いてしまうこともあるのです。
事故などにより歪む
交通事故などのより体が歪んでしまうこともあります。事故などにより、大きなゆがみなどが生じている場合には、病院などで相談をするのも1つの方法です。
ストレスから歪むことも
身体の歪みの原因がストレスのこともあります。
感情を抑え込んでしまうと、筋肉に緊張が生じます。過度に緊張しすぎてしまうとうつ病の原因にもなるようです。
例えば、怒りが込み上げてきたときに、肩や首に力が入っていることが多いです。外に出したい気持ちをぐっとこらえることで、感情を抑圧してしまいます。そのことが筋肉の緊張へとつながってしまうのです。
筋肉の緊張が長年続くことにより、体には歪みが生まれてしまいます。
体の歪む場所はどこ?
身体の歪む場所はいろいろあります。そして、歪んでしまった場所のバランスを取るために他の場所も歪んでしまうのです。それに、歪みが生じると姿勢の悪さにもつながります。姿勢が悪いと、本来使われるべき筋肉が使われず、一段とバランスが悪くなります。
人の体は単独で動いているわけではなく、すべての個所が繋がりを持っています。そのため、連動して動くわけです。歪みが生じると他の部分にも異常が出てくる性質があります。そのため、1カ所どこかが歪んでいることは考えにくく、1カ所に歪みがある場合は、連動して他の部位も歪みやすくなります。
体の歪みをチェックする方法はこれ!
自分の体の歪みについて、鏡を見て肩の高さが違うなど見た目にある場合を除き、気が付かないこともあります。私は身体の歪みを整える前は肩の高さが違いました。鏡を見れば肩の高さが明らかに違いましたがそれでも、自分で体が歪んでいると言う自覚はありませんでした。
むしろ、鏡を見ながら肩の高さをそろえてみると、そっちの姿勢の方が違和感を感じました。これは、歪んでしまっていることに体が慣れてしまい、違和感を感じなくなっていた可能性があります。なので、歪んでいないと思っても、本当は歪んでいることもあります。
歪みは、簡単なチェック方法でチェックすることができますので、歪みが無いかチェックしてみてくださいね。
足踏み
床に印をつけ、その上に立ちます。周りに物がない場所を選んで行いましょう。目をつぶってその場で足踏みを1分間行います。足踏みが終わったら下に付けた印とどのくらい離れているかを確認しましょう。その場で足踏みをしていたつもりなのに、ズレている場合は歪みがあると言えます。ただ、場所が変わっているだけではなく、向きが変わっているかもしれません。向いている方向が変わっている場合にはねじれがあります。
片足バランス
両目をつぶって片足で立ちます。両手は肩の高さまで上げ水平に横に伸ばします。1分間続けて目を開けます。両足でそれぞれやってみて、両方とも安定していた場合には歪みはありません。
指合わせ
目をつぶって両手の人差し指を胸の前で合わせます。指がぴったり合う場合には歪みがありませんが、指が合わない場合は要注意です。
その他、床に座って両足を伸ばし、ブラブラと足を振ります。足の長さに差が無いかを見ましょう。差がある場合は歪みがあります。
体の歪みがあると分かったら、何をすればいい?
歪みがあると分かった場合には、歪みを改善する方法がいろいろとあります。整体などで見てもらうのも1つの方法ですが、普段体を伸ばすことの少ない人や、同じ姿勢をしていることが多い人にはストレッチや家で簡単にできるエクササイズがオススメです。
骨盤矯正ベルトや、道具を使っての骨盤矯正の方法もありますが、道具を使わなくっても、短い時間でできるいろいろな骨盤矯正のエクササイズがあります。運動強度もそれほど強くないので、誰でも簡単に取り組むことができます。ただ、膝や腰など身体に強い痛みがあるようでしたら、まずは整形外科で見てもらうことをオススメします。
骨盤矯正エクササイズはあくまで骨盤の歪みを整えるためのエクササイズで、骨に問題がある場合などには向きません。
肩の高さのねじれに効果的なエクササイズ
腕立て伏せを肩の下がっている方の手を前に出してすることでねじれを修正することができます。
胸のねじれ
胸のねじれは膝立ちをして、頭の後ろで手を組み肘を横側に開いていきます。肘が引っ込んでいる方側がねじれがあります。
膝立ちになり、胸が前に出た方側の手を上に伸ばします。お腹を前へ突き出すように体をそらせましょう。5~6秒止まって元に戻ります。これを2~3回繰り返します。
骨盤の高さ
背筋側の骨盤の上側、両端を指で押さえましょう。左右の高さに差が無いかを確認します。
ねじれがあった場合には、正座をして骨盤の低い方側の足を前へ出します。横座りになり、そのまま両手を頭の後ろで組みます。両肘を貼り背筋がしっかりと伸ばし、息を吐きながら足を出している方側へ体を曲げます。5~6秒で力を抜きます。
体の歪みを再発させないためには
身体の歪みを再発させないためには、普段から歪みにつながる行動を見直すことです。普段脚を組むクセがある人は、足を組むことを辞めることも大切です。
座っている時に頬杖をついてしまうことや、立っている時に同じ足にばかり体重を乗せてしまうなど、改善できることはたくさんあります。内臓の凝りから身体が歪まないように内臓をいたわってあげることも大切です。弱っている内臓がある場合には、内臓をいたわる食事を取るといいでしょう。
過度なストレスは凝りから身体の歪みにつながることもあります。そうならないよう、ストレスをうまくコントロールすることも大切になります。
体の歪みをそのままにしておくと体の不調につながる?
身体の歪みはほっておくと身体の不調につながることもあります。例えば、身体がだるい、疲れが取れないなど体の不調がある場合には注意が必要です。
検査をしても引っかからないけれど、何となく調子が悪いと言う症状は、「未病」と呼ばれる状態です。例えば、体の歪みが原因で猫背になってしまうと、背中がいつもまるまっていることで、消化、吸収をする臓器が圧迫されてしまいます。そのため、正常に消化や吸収ができなくなってしまい、体のだるさを感じることが多くあります。
身体が傾いている場合、肩こり、腰痛を言う症状が出てくることもあります。
まとめ
体の不調にもつながる体の歪みは、自分でチェックすることもできます。普段体の歪みを感じていない人でもチェックをしてみると意外と歪みが見つかると言うこともあります。歪みの原因は、普段の生活の習慣や、内臓の不調、ストレスで体が硬くなることなどが原因です。それらの症状を取るには、自分でできる矯正方法もあるので、自分の歪んでいる場所に合わせて取り組んでみるのも1つの手です。
体の歪みは、普段の生活の癖などから来るため、矯正して歪みを取っても元々の習慣を見直さなければまた歪んでしまうこともあります。そうならないために、歪みを整えることと共に、歪まない生活習慣を身に着けることも大切になります。歪みは体の不調にもつながりますので、普段から気にかけ、歪みの無い体を手に入れたいですね。