最近デスクワーク中に腰の痛みや、肩こりが激しくなっていませんか?
ちょっとしたことで、イライラしたり、ストレスを抱えていたりしませんか?
その原因はあなたの「仙骨のズレ」が原因かも・・・。
当記事では、「仙骨のズレ」をケアする簡単ストレッチをご紹介します。
仙骨とは?
そもそも「仙骨」とはどこの骨なのでしょうか?
「骨盤」を構成している中心にある骨を指しています。
仙骨を中心にして、大腸、小腸を守っている「腸骨」が形成されていますね。
また、仙骨には脊髄を支える土台の役割をもっています。
脊髄は私達の「脳」を支えており、仙骨は「脊椎」と、「脳」を支えている重要な骨です。
仙骨の働きとは?
仙骨には主に3つの役割があります。
①体の土台
身体の中心部分である「背骨」と「脳」を支えているのは先程述べた通りです。
仙骨が歪んで(ズレ)しまうと、背骨自体が歪みます。背骨が歪むと、体中の関節等の重心がくずれてしまい、肩こりや腰痛などの症状が発生します。また姿勢が悪くなり、便秘症や、外反母趾などの二次的な症状が多く発生してしまいます。
②女性ホルモンのバランス維持装置
この図は仙骨と女性器の位置関係を簡単に表したものです。
仙骨の前面に直腸を挟んで「子宮」、「卵巣」、「卵管」があります。
この状態で仙骨が歪むと「生理痛の悪化」や「生理不順」などの症状が起きます。
長引いたりすると「不妊」の原因にもなりうるのが、仙骨の歪みの怖い所でもありますね。
③脳脊髄液の循環ポンプ
先程「脳」と「脊髄」を支えていると述べましたが、仙骨の働きは「支える」だけではありません。
脳や脊髄は、脳脊髄液という体液にひたされています。
仙骨は頭蓋骨(正確には後頭骨)と24個の脊椎でつながっています。
この仙骨~頭蓋骨は1分間に16~17回程度の呼吸運動によってわずかに動いているのを知っていますか?その呼吸運動が脳脊髄液を循環させるポンプの役割をしています。
脳脊髄液は、脳や脊椎を衝撃から守ったり、脳脊椎の機能を正常に保つ働きをしたりします。
簡単に言うと、「脳と脊椎のクッション付き栄養ドリンク」という事です。
また、私達が生まれた時に最初に動く骨が「仙骨」ということも付け加えておきます。
そして人間が死ぬ時に、最後に機能停止するのが、これもまた「仙骨」です。
人間の一生を司る「生命維持装置」と役割をしていると言っても過言ではありませんね。
骨なのに脳の働きを支える機能?
先程「脳脊髄液」=「脳と脊椎のクッション付き栄養ドリンク」と述べましたね。
もし仙骨が歪み、脳の機能が正常に動かなくなったらどのような症状が起こるのでしょうか?
例えば、頭痛やめまい、吐き気、耳鳴り、しびれや倦怠感等々、原因不明の症状がある人はこの「脳脊髄液」が原因の可能性もあります。
これらの症状は自律神経失調症との関連性も深く、病院で診察をしてもらった結果、「心療内科」に回される患者さんもしばしば。
しかし、本当の原因が「脳脊髄液の循環不良による疾患」であれば話は別です。
脳脊椎液が減少していたり、外に漏れだしたりしていると上記のような症状が多くなります。
そうならない為にも、仙骨の健康維持はとても重要な事であるという事がわかりますね。
仙骨はストレスのバロメーター
自律神経失調症と関連性がある「脳脊椎液」。また、クッションの役割を持っている事を先程述べました。
背骨の中にある脊椎が歪むと、痛みによるストレスが多くなります。
また、脳脊髄液の減少や漏れだしによる、「量の低下」が発生します。
量が低下すると、考える力(考える為のガソリンと言い換えた方がわかりやすいですね。)も低下します。
頭の中で考えがまとまらなくなり、それもストレスとなってしまいます。
このように、仙骨の歪みは最終的に「様々なストレス」になってしまうという事がわかります。
「仙骨のズレ」チェックリスト
ここでは、「もしかしたら私の仙骨はズレ(歪んでいる)ている?」を診断するチェック項目を挙げます。
実際に体を動かしてのチェックや、普段の生活から判断してYES、NOに〇を付けてください。
いかがですか?最初の2項目を含めて5個以上YESがついていれば、あなたの仙骨は歪んでいる可能性が大!
症状がひどい場合は整体や、病院に行く必要があります。ですが、特に長時間のデスクワークが原因の場合、いくら病院に行っても再発する可能性が大幅にアップしてしまいます。
でも心配は無用です。よほどひどい症状でない限りは自分でケアすることが可能です。
簡単!仙骨ストレッチ4選
このセクションでは、簡単に出来る仙骨の歪み改善ストレッチをご紹介します。
布団の上や、椅子に座って出来るものを厳選してご紹介します。
簡単床上ストレッチ
このストレッチは寝ながら出来る簡単なストレッチです。
整体師さんがオススメする「仙骨のストレッチ」で、筋力が無い人でも簡単に行うことが出来ます。
【 画像出典:https://www.youtube.com/ 】
①仰向けに寝て、膝を立てる
②かかとを合わせて、膝を30°程度開く。
③可能であれば、両足の裏を合わせます。(出来ないようなら、そのままでもOK)
④大きく息を吸って、骨盤を持ち上げます。
⑤息を吐きながら、ゆっくりと下ろします。
たったこれだけの動作を5回~10回程度繰り返しましょう。
骨盤がゆるくなり、同時に仙骨への負担を軽減させることが出来ます。
ここで一つ注意点が。妊婦さんはこのストレッチは厳禁です。
妊娠中の骨盤ストレッチは、胎児を守っている骨盤にとって危険ですので、絶対にやらないようにしてください。
仙骨ゴロゴロストレッチ
これも床上で行うストレッチです。
①仰向けに寝て腰が浮かないように注意し、浅めに両膝を抱える。
②体を左右に揺らして、腰の中心に仙骨があることを意識して、仙骨を刺激します。
③これを一分間続けます。
※注意:膝を深く抱えてしまうと、お尻と腰が浮いてしまい、仙骨に刺激を与える事が出来なくなります。
仙骨を刺激すると、循環ポンプとしての役割をもつ仙骨が反応して、脳脊髄液の循環を促進します。
座って出来る仙骨モゾモゾ体操
こちらは座りながら仙骨を刺激して、脳脊髄液の循環を促す簡単ストレッチです。
長時間デスクワークをしている方にオススメで、アフター5以降のむくみ対策にもなります。
①・・・椅子に腰かけて足裏を床につける
→椅子に浅く座ります。その時に背筋を伸ばし、両手を腰に添えます。
膝を直角に曲げ、揃えた状態で両足裏を床につけましょう。
ポイントは顔の向き。まっすぐ正面を向いて下さい。
②・・・左右のかかとを交互に上げ下げする
→左右のかかとを交互にゆっくり5回ずつ上げ下げします。高さは1センチ程度でOKです。
この時、上半身は動かさないように意識してください。
かかとを動かしているときに、腰の骨が動いていることを両手で確認します。
③・・・あごを上げて天井を見る
→足の裏を床につけ、4~5秒かけて、ゆっくりとあごを斜め45度に上げます。
その時目線も一緒に上げましょう。天井が見えたらあごを戻します。
これは1回だけでOKです。
この動きは脳髄椎液の通り道を確保する為のストレッチです。①と②で仙骨の刺激し、循環ポンプを動かしました。そこで巡った脳脊髄液を通りやすくする為の動きです。
ポイントは「ゆっくりと、4秒~5秒かけてあごを斜め45度に上げる」事。
この動作をする事で、脳脊髄液の巡りが良くなります。
④…両足を揃えて、足先だけを動かす
→かかとを床につけたまま、つま先だけを浮かせます。
浮かせた状態で左右に動かしてください。3センチ程度広げては戻すという動作を5回繰り返します。
これまでの②~④までの一連の動作を1セットとしてトータル5セット繰り返します。
ゴロゴロ体操に近いですが、椅子に座って出来るという点で、仕事中の小休止でも出来るお手軽ストレッチですね。
仙腸関節のストレッチ
仙腸関節とは、仙骨とおしりの骨である寛骨(かんこつ)の間にある関節を指します。
仙骨と寛骨の隙間は3ミリ~5ミリ程度の広さしかありません。
人間の意識で動かすことが難しい関節でもあります。しかし、この仙腸関節に無理な力が、かかり続けると歪みやズレが発生してしまいます。
例えば「ぎっくり腰」も仙骨が原因であると言われています。仙腸関節の捻挫(関節が伸び切った状態)が原因です。
また、デスクワークの方が「ぎっくり腰」になる原因は、「仙腸関節」のコリが原因と言われています。
同じ姿勢を続けることで、仙腸関節が凝り固まってしまい、腰への負担が大きくなります。それが腰痛や「ぎっくり腰」になる要因です。
そこで重要なのが「仙腸関節」のストレッチです。
腰痛対策に筋トレをする人も増えてきました。しかし、筋肉をつけるだけでなく、仙腸関節の可動域を広げる、関節を柔らかくすることも対策の一つとして見直されています。
では、簡単に家でも出来るストレッチ方法をご紹介します。
①足を4の字状態にして床に座ります。
②この状態で、伸ばしている方の足を、押し曲げながらゆっくりと自分の胸の方へ引き寄せます。
この時、おしりの筋肉が伸びているかを意識してください。
③この状態で30秒前後キープします。
ポイントは「呼吸を止めない事」。自然に呼吸をしながら、左右のお尻の筋肉をストレッチします。
まとめ
仙骨の歪みは体の歪みの原因であることが理解出来ましたか?
また、ストレスや重大な病気の温床にもなりうる「仙骨の歪み」。
この機会に一度簡単ストレッチで健康仙骨を手に入れてみてはいかがですか?