突然ですが、皆さんに質問です。最近、肩こりや腰痛、偏頭痛に悩んでいませんか?
その痛みの原因は「骨盤の歪み」が引き起こしているかも?
当記事では、骨盤の歪みを治すストレッチ方法を中心に、骨盤の歪みの原因や、骨盤の歪みの種類について解説していきます。
骨盤が歪む?
骨盤が歪むと次のような体のトラブルを引き起こします。
肩こり、腰痛、頭痛、ポッコリお腹、猫背、下半身のむくみ、O脚やX脚、etc・・・。
骨盤は私達の体を支えている大事な骨であり、体の土台です。簡単に説明すると、自分の住んでいる家を想像してみてください。
家が地震や大雨で傾いてしまうと、家の中の機能はどうなりますか?引き戸が開けづらくなったり、窓が開けにくくなったりしませんか?
体も同じように、土台が異常をきたすと、体の至る処に問題を生じさせます。では、なぜ骨盤は歪んでしまうのでしょうか?
どうして骨盤は歪む?
骨盤が歪む原因は人によってさまざまです。
しかし、骨盤が歪んでいる方の多くは、「生活習慣」や「運動時の癖」が関連している場合があります。
生活習慣とは主にどのような行動が関連しているのでしょうか?
①座っている時の脚の組み方が常に同じ状態
②椅子に座る際に、左右どちらかに体重をかけて座っている
③立っている時(休めの状態の時)にどちらかの脚に体重をかけている状態
④家では、常にあぐらをかいている
などが挙げられます。
これらの習慣が、骨盤に必要以上の負荷を与え、歪みの原因になってしまいます。骨盤が歪むと、その歪みに連鎖するように、腰、背骨、肩、首、脚のバランスが崩れます。
私達の体は、それぞれの部位がバランスを崩すと、他の箇所に新しい「歪み」を作ってバランスを保とうとする機能があります。その機能が身体に「痛み」や「コリ」というようなネガティブな症状を引き起こすと言われています。
特殊なケースでは「出産」が挙げられますね。
出産時は赤ちゃんを通りやすくする為に女性ホルモンの力を借りて、骨盤が最大限に開くようになります。そして出産後6か月程度をかけてゆっくりと元の状態に閉じて行きます。
その元の状態に戻るさいに、無理な体勢や、筋肉の過剰な緊張が、姿勢を崩す原因になり、骨盤の歪みを引き起こすこともあります。
今は骨盤ベルトなど、日常生活に支障が出ないような工夫がなされていますが、ベルトの力を過信して、妊娠前のような動きをしてしまっては、何の意味もありません。
産褥体操等、外側だけでなく内側からも骨盤を矯正する事で、骨盤が元に戻りやすくすることも重要ですね。
骨盤の歪みの種類
骨盤の構造を知っていますか?
骨盤は左右に一つずつ、腰に一つの計3つの骨で構成されています。それぞれの骨が関節で繋がっています。先程述べた理由等で正常な形を維持出来ないのが「骨盤の歪み」と言われている状態です。
骨盤の歪みには主に3つのタイプがあります。
①左右の骨が前か後ろに傾いている状態、もしくは左右別々に前後に傾いている(ねじれている状態)
②上下どちらかが開きぎみ、もしくは閉じぎみの状態になっている。
③左右どちらかの骨が上がったり、下がったりしている状態
この3つのパターンがあります。また、複合して骨盤が歪んでいる事もあります。
例えば、骨盤が前傾しており、且つ左右の高さが違う場合などです。
骨盤の歪む原因?
先程挙げた骨盤の歪む原因をもうすこし掘り下げてみましょう。
原因①生活習慣による骨盤の歪み
先程例として4つの日頃の姿勢(座り方や立ち方等)を挙げました。最近では基本の「座る、立つ」の他にも増えてきた悪習慣があります。
それが、「スマホ」。
スマホを見る時には人は首を下げ、頸椎を必要以上に伸ばした状態になっていることが多くあります。その場合、頸椎が伸びているのに対して、頸椎をささえる背中が丸くなります。いわゆる「猫背」の状態です。
猫背は骨盤に支えられている脊椎を無理に曲げている状態になっている事を指します。脊椎に負担がかかると、骨盤は自然な状態(楽な状態)になろうとする機能が働き、骨盤が後ろに傾き、歪んでしまいます。
便利なスマホですが、体に痛みを引き起こす骨盤の歪みに結びついているという事です。
この他にもヒールの高い靴を常に履いていたり、ソファに深く腰をかけるのが日常化していたり、骨盤の傾きを増長するような習慣が身についていませんか?
習慣を治すには「意識」をすることが重要です。
座っている時や、立っている時、寝ている時でも自分の姿勢を鏡で見てみましょう。
- 猫背になっていませんか?
- 左右の肩の高さは同じですか?
- 頭が前に出ていませんか?
歩くだけで必要以上に体力を消耗していませんか?骨盤に影響を与える姿勢を正すことが、骨盤矯正の第一歩です。
ストレッチだけでは改善できないのが「骨盤の歪み」です。日頃の自分の行動を「意識して」改善していきましょう。
原因②出産
先程も述べた出産についてです。
詳しい内容は前述したので省略しますが、骨盤矯正で最も効果的な事を教えます。
それは、「家族の協力を仰ぐ事」です。旦那さんや親御さんに家事や育児を手伝ってもらう事が、出産後の骨盤矯正に最も効果的と言われています。
人にもよりますが、出産後1~2か月は特に痛みがひどい時期です。しかし、赤ちゃんも産後1~2か月は首が座っていない為、とてもデリケートな時期でもあります。
家族に育児の一部分を任せて、自分の痛みのケアをする時間を作る事も重要な事。
特に旦那さんには、育児の大変さをここぞとばかりに体感してもらいましょう。
原因③ストレス
ストレスも骨盤を歪める原因だというのは知っていますか?
人間は、悲しい事や嫌な事があると体が「前かがみ」になります。これは人間が本来持っている防衛本能が働き、外的要因から身を守る体勢をとっている為です。また、悩みや心配事があると「目線」が下を向きます。これも「前かがみ」を増長させる原因でもあります。
体が前かがみになると「猫背」になり、骨盤が後ろに傾くというのは「生活習慣」の章でも説明しましたね。
気分が落ち込んでいる時こそ、「上を向いて歩こう」なのです。これは歌の題名ではなく、骨盤の歪み対策としても有効な行動なのです。上を向いて、胸を張って歩くと「男性ホルモン」の分泌が活発化します。
男性ホルモンは、「判断力」や「決断力」、「勇気」を生み出す働きがあります。この歩き方は「骨盤の位置を正しい位置に保持しながら歩く」事が出来る姿勢です。
ストレスを感じる時こそ、上を向いて、胸を張って歩きだしましょう。
それが骨盤の健康維持にも繋がりますよ。
原因④運動不足
運動不足は骨盤の歪みの「大敵」です。骨盤は関節によって繋がっています。
そして骨盤周辺の筋肉が脚や、腰の動きをつかさどっていますよね?
まったく運動をしないと、この腰回りの筋肉量が落ちることはもちろん、骨盤の関節の可動域が狭くなり、脚と腰を支える土台のクッションの役割を果たせなくなってしまいます。
骨盤の歪みで痛みを感じる為、運動に対するモチベーションが下がることも懸念され、骨盤の歪みの悪循環を生み出すことにも繋がります。
ランニングや、ジム通いをする必要はありません。
好きな音楽を聴きながら、15分から20分程度のウォーキングでも十分に効果を期待できます。
骨盤矯正のストレッチと共に気を付けたい項目ですね。
骨盤の歪み矯正ストレッチ3選
それでは、骨盤の歪みを治す簡単ストレッチを紹介していきます。
骨盤ほぐしストレッチ
このストレッチはコリ固まった骨盤周辺の関節部分と筋肉をほぐす為のストレッチです。
最初に行い、骨盤の可動域を広げるようなイメージで行いましょう。
①仰向けに寝て、両足の裏を合わせます。
②合わせた状態で膝を開き、カエルのようなポーズをとります。
※ポイント・・・床に背中と足をくっつけるイメージで。
③その状態で20秒から30秒程ストレッチを行います。
④次にカエルのポーズのままの足裏を離し、足を外側へ折り曲げ、W字のポーズをとります。
※ポイント・・・この時も先程と同様に、床から足が浮かないように意識しましょう。
※ポイント・・・太ももの前部分に痛みがある時には、肘を使って上体を少し起こしてあげましょう。楽にW字になれます。
骨盤歩きエクササイズ
このエクササイズでは、骨盤を支える体幹(インナーマッスル)を鍛える事が出来ます。
①背筋を伸ばして座ります。
②その姿勢を維持したまま足を延ばします。
③膝を曲げずに、骨盤(お尻)を使って前に進みます。
④腰をねじるようにして腕を振りながら進みましょう。
⑤30歩程進んだら、その姿勢のまま後ろ向きに後退します。
お腹の部分が熱くなってくれば成功です。
骨盤枕ストレッチ
最近100円ショップでも販売され始めた「骨盤枕」をつかったストレッチです。
このストレッチの効果は「猫背」や「ぽっこりお腹」の矯正です。
背筋が伸び、下がってしまった内臓を持ち上げる効果があるので、続ける事でダイエットの効果もあります。ただ、運動不足の人にとってはちょっときついストレッチです。
骨盤歩きである程度インナーマッスルを鍛えた後に行うのがベターです。
①骨盤枕をへその真裏に来るように背中側に置き、その上に仰向けに寝ます。
※お尻が少し浮く程度に座り、お尻に触れるギリギリの所に枕を置くとちょうど良いポジションになります。
②足を軽く開いて伸ばします。
③足の親指をくっつけて八の字にしましょう。
④腕を頭の上に伸ばし、手のひらを下に向け、小指同士を合わせます。
⑤この体勢のまま、お腹に力を入れてへこませ、5分間同じ状態をキープします。
まとめ
骨盤矯正は徐々に、そして継続させることがとても重要なストレッチ&エクササイズです。
最初はきついかもしれませんが、体と心の健康の為に自分の体を鍛える事はとても重要です。
肩こりや腰痛など、ストレスにもなる痛みから解放され、充実した生活を送れるようになればいいですよね。